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@hitoshi annex on hatena

@hitoshi annexがはてなに引っ越してきましたよ

「デザイン」の価値と役割 - トレタの場合

弊社取締役COOのブログに刺激を受けました。
僕は決してデザインやUIについてのプロではありませんが、それでも今の立場を踏まえて、思うところを書いてみたいと思います。

UIデザインの価値 | Parallelminds
 
 
【トレタをデザインの会社に】
僕はトレタを「デザインの会社」にしたいと思って創業しました。これまでのBtoBサービスではUIやデザインがとても軽視されていましたが、その常識をひっくり返したところにこそイノベーションの可能性があると思ったからです。
そしてまだまだ完璧から程遠い状態ではあれど、トレタ社内にはデザインへの意識が根付きつつあると感じています。
これからもトレタではデザインを競争力の源泉と位置づけ、デザインによってドライブされていく会社を目指します。今回はそんな、僕らのデザインへの思いについてちょっとご紹介してみたいと思います。
 
 
【デザインから全てが始まる】
アプリを例に取れば、エンジニアの役割はデザイナーの作ったUIをきちんと動くように実装して、理想とするユーザーエクスペリエンスを実現することですし、営業はデザイナーの作りだした商品の価値を正しく伝え、1人でも多くの方にそれを使っていただくことが仕事です。ですから、デザイナーがいなければトレタの仕事は何も始まりません。デザインこそがすべての仕事の原点であり起点なのです。
 
最近は世間一般でデザインに対する意識が高まってきていますので昔とはかなり変わってきていますが、デザインが単なる商品の「包装紙」のように解釈されていた時代がありました。単に表面的な体裁を整えるのがデザインの役割。きれいかどうか、美しいかどうかだけが評価基準であり、すべてが主観で評価されていた時代です。
しかしデザインはそんな表面的なものではありません。デザインは本質であり、サービスの思想や理想を「体験」を通じてユーザーさんに伝える、最も重要な役割を担っているのです。
 
 
【トレタの思想を体現するのはデザイン】
僕らのサービス「トレタ」は、現状への不満や問題意識からスタートしています。もちろんゴールはそれらの解決であり、より良い世界を作ることなのですが、でもそういう思いや理想は、決して目に見えるものではありません。
どんなに高邁な理想を持っていても、それを一人一人のユーザーさんが目にする機会なんてないし、僕らがどれほど叫んだとしてもその声は届きません。
もちろんユーザーイベントでユーザーさんと接したり、営業活動の中でお伝えしたり、広報を通じて情報発信を積極的に行うことは可能です。でも、それでできることは限られています。どんなに頑張ったとしても、全ての人に思いの全てを伝えきることは不可能なのですね。
だからこそ、そんなことをするよりも何よりも、自分たちのプロダクトそのものに自分たちの思いを語ってもらうことが大事なんです。それが王道だと思うし、プロダクトほど雄弁に語ってくれる存在は他にはないんですよね。
だから、僕らは僕らの理想や思いの全てをプロダクトに込めます。それをお客様にお渡しして、そのプロダクトを使って頂くことで得られる「体験」を通じて、僕らの理想をお客様に肌で感じて頂く。
 
お客様からしたら、僕らのミッションだの理想だの、そんなもん知ったこっちゃありません。お客様から見えるのは、プロダクトのUIやデザインや機能が全てですし、それを使って自分の生活や仕事がどう変わるかにしか興味ないんですよね。
だから僕らは、お客様との唯一の接点である「デザイン」を徹底的に磨かなければいけないと思っています。
お客様を動かせるのは、「デザイン」をおいて他にはないんです。
 
こう考えれば、デザインは「包装紙」なんて薄っぺらなものじゃなくて、僕らの全てが込められた、一番大事なものだと思えてくるはずです。
誰よりも雄弁なスポークスパーソン。それも、言葉ではなく「体験」を通じてユーザーに語りかけることのできる存在。それこそがデザインの最大の役割なのです。
 
デザインがちゃんと仕事をしてくれたときの効果は計り知れません。お客様の驚き。共感。愛着。応援。どれだけお金をかけてCMを打っても得られないような、とてつもなく大きな財産が得られます。
でも、それはそう簡単なことではありません。
 
トレタで言えば、僕らはお店の現場の人たちの仕事を知り、どんな環境で、どういう思いをもって働いているかを理解し、使う人たちになりきって細かな一挙手一投足までをイメージしながら、アプリの隅々にまで気を配ってインターフェイスを練り、画面遷移を組み立て、それを心地よく使える意匠にまとめ上げていくことが必要です。少しでもお客様の直感や期待とずれたものを作ってしまったら、全てが台無しになってしまいます。大切なのは、僕らがお客様の立場を深く理解し、共感することです。
デザインとは、このプロセスの全てに関わり、目に見える形にまとめていくことを指すんだと考えます。
 
矛盾するようですが、トレタのデザインの究極は、それがデザインされたことすらわからないように、徹底的に存在感を透明にしていくことなんだと思うのです。トレタを「空気」のような存在にしていくと言えばよいのでしょうか。あまりに自然すぎて、その存在を意識すらしない。でありながら、それがなくなったら生きていけなくなるほど欠かせないものにしていく、ということです。
デザインが強く主張して存在感を放っている間は、まだまだデザインとしては未完成なのでしょうね。
だから、僕らはこれからもよりよいデザインを求めて常に試行錯誤をして、プロダクトを進化させていかなければならないと思っています。
 
 
【デザイナーはむしろ経営に一番近いところに】
そういうわけで、デザインという仕事は、最後に商品を包装するような「末端」に位置する仕事ではなく、むしろ経営の中枢に最も近いところに置くべきだと思っています。
アプリの仕様に関して最大の権限を持ち、会社の哲学をプロダクトに込めて形にしていくのが使命なのですから、会社の核ともいうべきところにいてくれなければ困ります。
だから、トレタで働くデザイナーには、そういう自覚や誇りを持って仕事をして欲しいなあと願っています。
 
 
【デザイナーさんに求めるもの】
そんな重要な役割を担うために、デザイナーさん(特にアプリのUIデザイナーさんだと思いますが)に必要な素養ってなんだろう?ということで、ぼくの考えをまとめてみます。
 
1)ロジカルに考えられること
物事を論理立てて考えられる能力は、特にUIデザイナーには不可欠だと思います。
一貫性があって迷わないUIを作るには、きちんとロジックを積み上げて考えられる能力が不可欠です。お客様から機能要望をもらったら、それをそのまま実装するのは愚の骨頂。それをやったら「機能の化け物」ができあがって、緩やかな死を迎えることになります。
そうではなく、僕らがやらなくてはいけないのは、その機能要望の裏側にどんな課題があるかを知ることです。顧客の課題を正しく理解し、その原因を「因数分解」したうえで、根本治癒ができるような機能を考案しなければなりません。ここで最も求められるのが「論理的思考」なのですね。
「そんなの当たり前じゃん」と思う方もいるかもしれませんが、いやいや、意外とこれができる人は少ないんですよ。知名度のある有名なデザイナーさんでも、結構感覚でデザインしちゃう人が少なくないと思います。
なので、ロジカルに考えられるデザイナーさんを見つけるというのは、それだけで結構大変なことだというのが僕の実感。
まあ、ここはエンジニアさんが得意な領域だったりするので、フロントのエンジニアさんと協力しながら作るという方法も有効だとは思うんですけどね。
 
2)発想のジャンプができること
一方で、ロジックだけでデザインしてしまう人の作るものは、得てして「つまらない」ものになりがちです。これはこれで、確かに堅実でハズレはないかもしれないけれど、世の中を変えるほどのポテンシャルは持てないのですよね。
だから、僕は「論理的に積み上げていって、最後の最後にそこからジャンプできる人」が理想だと思っています。ジャンプというのは、たとえば発想の転換だったり、ビッグアイデアの発見だったり、ユーザーを引きつけるようなちょっとしたギミックだったりと、粒度はまちまちなのですが、いずれにせよ、最後にどれだけ思い切ったジャンプができるかどうかが、デザイナーさんのクリエイティビティ=腕の見せ所だと思っています。(もちろん、年がら年中ジャンプできるような人はいないので、ここぞというタイミングに見事なジャンプができれば十分だろうとは思いますが)
 
3)高いデザインスキル
これは、どちらかというと「センス」寄りのスキルです。実装のための素材の切り出し技術とか、そういうテクニカルな方向ではありません。もちろん、領域もアプリとかウェブとかに限った話でもありません。
多くの人が美しいと思うものには、ある一定の法則のようなものがあるわけで、それを消化して自分の感覚の中に刻み込めているかどうか。それがあるかどうかで、その人の作り出すデザインやUIの品質は大きく左右されます。
きちんと感覚の中に刻めている人は、やっぱりアプリを作ってもウェブを作っても平面をやっても、一定以上のクオリティを維持できるのですね。このクオリティ感は、全体的なバランスと、ディテールの美しさという両方がそろわないとなかなか実現できないのですが、やっぱり美しさの法則を自分の血肉にできている人はなにをやらせても強いと感じます。
 
4)スマホタブレットをよく使っていること
そして、UIデザイナーなのであれば、やはり誰よりも徹底してスマホタブレットを使い倒している「ヘビーユーザー」であることが必須だと思います。
なぜヘビーユーザーであることが大事かというと、ヘビーユーザーだったら、はなから「ユーザー目線」を持っているわけですし、たくさんのアプリを使っていれば「引き出し」も多いはずだからです。やはり、刺さるUIデザインを作るには、自らが一ユーザーとしてアプリを使う側の気持ちで作れることが大事ですし、新しい機能を考える上でも、引き出しが多い人は圧倒的に有利です。
スマホタブレットには固有のUIルールみたいなものがあって、それに則った方がユーザーさんの教育コストも下がりますので、そういうUIルールをきちんと理解できている人の方が合理的なUIを作りやすいという面もあるでしょう。
 
また、最新のOSが出るなら誰よりも早くそれを体験して、新しいOSでのUIのあり方やデザインの方向性などを理解するような努力も必要なわけですが、これを義務感でやろうとしたら大変な苦痛が伴います。
こういうことを、自分の趣味として楽しんでできる人は、それだけでも大きなアドバンテージを持っていることになります。
ソシャゲの世界なんかを見ると、自分は一切ゲームなんてやらないのにゲームのデザイナーをやっている人がいたりしますけども、そういう人はやっぱり相当に苦労するんじゃないかなー、とか思ったりもします。まあこれはゲームに限った話ではないのですが。
 
5)経営者と信頼関係を築ける人
最後にこれ、とても重要です。経営者またはプロダクトオーナーと深い信頼関係を築いて、ツーカーになってくれる人が理想です。だって、会社とかサービスの思いを込めるわけですからね。そもそもそれを共有することのできない人に、そんなことはできっこありません。
 
 
ということで、改めてこうして書いてみて気づくのは、ぼくらがデザイナーさんに求めているのは、川下の実装とか技術的な素養よりもむしろ「上流部分にどれだけ関与できるか」なのかなあと思う次第。
まあアップルを例に出すのはベタすぎるんですけど、やっぱりあの会社が強かったのは、ジョブズのすぐそばにアイブという存在がいたからなんだなあと思うんですよねー。
 
★★★
 
はい、そういうわけで、ここからはお知らせです。
 
トレタではデザイナーさんの仲間を募集しています!
前述の「素養」でも書いているとおり、経験の種類はあまり問いません。グラフィックでもアプリでもウェブでも。
むしろ、デザインの負っている責任の重さを知り、その中で「デザインで会社をドライブしてやろう」と思ってくれるような仲間を探しています!
いろいろ小難しいことも書きましたが、つまるところ基本的にトレタは「人柄採用」ですしw、ぼくもCOOの吉田もまずはいろんなデザイナーさんに会ってお話ししてみたい!というモードですので、まああまり細かいことは気にせず、冷やかしでも、ランチ一緒に食べましょーくらいの感じでもご連絡いただけると嬉しいです。
 
では。
 

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